- エコキュートを交換するとき、タンク容量を「今と同じ・上げる・下げる」のどれにするかの決め方
- 今のタンクの容量と、冬にどれくらいお湯が残っているかの確かめ方
- 家族の人数と使い方から見る容量の目安(300L前後・370L・460L・550L)
- 容量を上げる前に見直したい設定と、上げても解決しないケース
- 置き場所・基礎・搬入路など、容量を変えるときに業者と確かめること
「エコキュートが10年を過ぎて、そろそろ交換を考えている。業者からは『今と同じ370Lでいいですね』と言われたけれど、冬になると夜にお湯が足りなくなることがある。思い切って460Lにした方がいいのか。でも子どもは数年で家を出るし、大きくすると電気代も上がりそう」――エコキュートの交換を考えている人から、こうした相談がよく寄せられます。
エコキュートは、夜のうちにお湯を沸かしてタンクにためておき、翌日はそのお湯を使う仕組みです。タンクの容量は、一度付けると10年以上変えられないため、交換のときがいちばん見直しやすいタイミングです。それなのに、見積もりでは「今と同じ容量」がそのまま書かれていることが多く、家族の変化や冬の使い方を考えないまま決まってしまいがちです。
この記事では、お湯が足りないときの使い方の工夫ではなく、エコキュートを交換するときに「タンクの容量を今と同じにするか・上げるか・下げるか」を決めるための考え方をまとめます。本体や工事の値段は機種・地域・業者によって大きく変わるため、金額は言い切らず、確かめる順番と比べ方を中心に説明します。
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交換のときに容量で迷う理由
ガス給湯器なら、使う分だけその場でお湯を沸かすので「足りなくなる」ことはほとんどありません。エコキュートは、ためたお湯を使い切ると、追加で沸かすまでお湯が使えなくなります。そのため容量選びが暮らしやすさに直結します。迷いやすい理由は主に次の4つです。
- 今の容量が合っているのか分からない:前回の交換や新築のときに、業者や住宅会社が決めた容量をそのまま使っていて、自分で選んだ覚えがない人が多いです。
- 家族の人数と使い方が、付けたときから変わっている:子どもが大きくなってシャワーの時間が長くなった、親と同居を始めた、逆に子どもが独立して二人暮らしになった、など10年あれば暮らしは変わります。
- 冬だけ足りない:夏や秋は余裕があるのに、冬になると夜にお湯が足りなくなる、という家はよくあります。冬に合わせると、ほかの季節は大きすぎるのではと迷います。
- 大きくした場合の負担が見えにくい:本体の値段だけでなく、置き場所に入るか、基礎を作り直す必要があるか、電気代はどうなるかが分かりにくいです。
つまり、容量は「今と同じ」で決めてしまう前に、今の使い方と、これからの家族の変化の両方を一度確かめておくと失敗しにくくなります。
まず確かめる4つのこと
判断の材料をそろえましょう。交換を考え始めた段階で、できれば冬のうちに、次の4つを確かめておきます。スマホで写真を撮っておくと、業者に相談するときにもそのまま使えます。
- タンクのラベルで「容量」と型番を見る
貯湯タンクの側面や前面のラベルに、型番とタンク容量(「370L」など)が書かれています。型番の中に容量を表す数字が入っている機種も多いです。あわせて製造年月も控えておきましょう。 - 冬の夜、寝る前にリモコンの残湯量を見る
台所や浴室のリモコンには、タンクに残っているお湯の量が目盛りで表示されます。全員がお風呂を済ませた後に、目盛りがどれくらい残っているかを数日分メモしておくと、容量が足りているかどうかがはっきりします。 - 「湯切れ」や「沸き増し」がどれくらい起きているか
冬に、夜の途中でお湯がぬるくなった、リモコンに残りが少ないと表示された、昼間に手動で沸き増しをした、という回数を思い出してください。冬の間に何度もあるなら、容量か使い方のどちらかが合っていません。 - これから5〜10年の家族の予定
子どもの進学や独立、親との同居、二世帯への建て替えなど、交換した機種を使う10年ほどの間に予定していることを書き出します。容量はこの先の暮らしに合わせて選ぶものです。
家族の人数と使い方から見る容量の目安
エコキュートの家庭用のタンクは、主に300L前後・370L・460L・550Lといった大きさで売られています。メーカーのカタログでは、おおよそ次のような人数の目安が示されていることが多いです。ただし、目安の人数は機種やメーカーによって少しずつ違い、使い方でも大きく変わります。
| タンク容量 | 人数の目安 | 向いている家庭 |
|---|---|---|
| 300L前後 | 2〜3人 | 夫婦二人暮らし、子どもが小さい3人家族、シャワー中心で湯船にあまりつからない家 |
| 370L | 3〜4人(使い方によって5人) | いちばん多く選ばれている大きさ。毎日湯船にお湯をはる3〜4人家族 |
| 460L | 4〜5人(使い方によって6〜7人) | 子どもが中高生以上でシャワーが長い家、来客が多い家、冬に370Lで湯切れしていた家 |
| 550L | 5人以上 | 二世帯住宅や大家族。置き場所と基礎に余裕があることが前提 |
同じ人数でも、お湯の使い方で必要な量は変わります。次のどれかに当てはまると、人数の目安より一つ上の容量を考えてよい使い方です。
- 家族が入浴する時間がばらばらで、追い焚きや足し湯をよく使う
- 中高生・大人の子どもがいて、一人ひとりのシャワーが長い
- 台所の洗い物や、洗濯(お風呂の残り湯ではなくお湯で洗う)にもお湯をよく使う
- 朝にもシャワーを浴びる人がいる
- 寒い地域に住んでいて、冬の水道水がとても冷たい
なぜ冬に足りなくなりやすいかというと、冬は水道水の温度が低いため、同じ温度のお湯を出すのにタンクの熱いお湯を多く使うからです。さらに、冬はお風呂の設定温度を上げたり、湯船につかる回数が増えたりします。「夏は余るのに冬だけ足りない」のは、多くの家で起こることなので、容量は冬の使い方を基準に考えるのが基本です。
今と同じ・上げる・下げるの判断表
4つの確認がそろったら、次の表に当てはめてみてください。あくまで目安で、最終的には業者に今の使い方を伝えて相談するのがおすすめです。
| 今の状態とこれからの予定 | おすすめの判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 冬の夜も残湯量に余裕があり、家族の人数も変わらない | 今と同じ容量 | 今の容量で足りている。大きくしても使い切れず、余分に沸かす分がむだになりやすい |
| 冬に湯切れや沸き増しが何度もある。家族の人数は変わらない | まず設定を見直し、それでも足りなければ一つ上 | 沸かす量の設定が少ないだけのこともある。設定で直らなければ容量不足 |
| 冬に湯切れがあり、子どもがこれから中高生になる・同居が増える | 一つ上の容量 | これから使う量が増えるので、今足りていないなら次の10年はさらに足りなくなる |
| 今は足りているが、数年のうちに家族が増える(同居・出産など) | 一つ上を検討 | 交換後に容量を変えるのは難しい。置き場所に余裕があれば先に大きくしておく |
| 子どもが独立して二人暮らしになった(なる予定) | 一つ下も検討 | 使う量が減ると、毎日沸かす量が多すぎてむだになることがある。置き場所の幅も小さくなる |
| 置き場所が狭く、今より大きいタンクが入らない | 今と同じ容量か、同じ容量の薄型 | 設置できる大きさが先に決まる。足りない分は設定や使い方で補う |
迷ったときは、次の3つの質問に答えてみてください。2つ以上「はい」なら、一つ上の容量を前向きに考えてよい状態です。
- 冬の間に、湯切れや手動の沸き増しが何度もあった
- これから5年のうちに、家族の人数やお湯を使う量が増える予定がある
- 今の置き場所に、一回り大きいタンクを置ける余裕がある(業者に確認)
反対に、二人暮らしで冬も残湯量に余裕があるなら、容量を下げると本体の価格を抑えられることがあり、毎日沸かす量も減らしやすくなります。ただし、来客が多い、将来また同居するかもしれない、という場合は同じ容量のままにしておくと安心です。
容量を上げる前に見直したいこと
冬の湯切れは、必ずしも容量が足りないせいとは限りません。容量を上げると、本体が大きくなって置き場所や基礎の確認が必要になり、毎日ためるお湯が増える分だけ電気も使います。交換の見積もりをとる前に、次の点を見直してみてください。
- 沸き上げの設定:「節約」寄りの設定になっていると、夜に沸かす量が少なくなります。季節や使う量に合わせて自動で沸かす量を決める設定(メーカーによって呼び方が違います)にすると、冬は多めに沸かしてくれることがあります。
- お湯の温度の設定:タンクから出るお湯の温度を高めにしていると、蛇口で水と混ぜる量が減り、タンクのお湯の減りが早くなることがあります。
- 入浴の時間帯:家族の入浴が数時間に分かれていると、追い焚きや保温でお湯を多く使います。冬だけでも続けて入るようにすると、使う量が減ります。
- 電気料金のプラン:昼間の沸き増しを避けたくて設定を絞っている場合は、料金プランと沸き上げの時間帯が合っているかを電力会社のプランで確かめておきましょう。
これらを見直しても、冬の夜に毎週のように湯切れするなら、容量が今の暮らしに合っていないと考えてよいでしょう。逆に、設定を変えただけで足りるようになったなら、交換のときも同じ容量で十分です。
容量を変えるときの置き場所・基礎・搬入
容量を変える場合は、新しいタンクが今の場所に置けるかを必ず業者に確かめてもらいます。特に容量を上げるときは、次の点で追加の工事が必要になることがあります。
- 形:奥行きがあり、同じ容量なら背が低め
- 選べる容量:300L前後〜550Lまで幅広い
- 向いている家:家の横に十分な幅と奥行きがある
- 形:奥行きが薄く、そのぶん背が高い
- 選べる容量:角型より選べる容量や機種が少ないことがある
- 向いている家:家と塀の間など、狭い通路に置きたい
- 基礎(土台)の大きさと強さ:タンクはお湯をためると数百kgの重さになります。容量が大きくなると、タンクの底の寸法や重さが変わり、今のコンクリートの基礎をそのまま使えずに、広げたり作り直したりする工事が必要になることがあります。
- まわりの空き:点検や修理のために、タンクやヒートポンプ(室外機)のまわりには一定の空きが必要です。大きいタンクにすると、通路がふさがったり、窓や給湯口にかかったりしないかを確かめます。
- 搬入の通り道:新しいタンクを置き場所まで運べるかも大事です。門扉や通路の幅が狭い家、裏庭にある家では、運び込める大きさが先に決まることがあります。
- ヒートポンプの音と置き場所:ヒートポンプは夜に動くため、隣の家の寝室の近くにあると音が気になることがあります。交換を機に置く向きや場所を相談できる場合もあります。
容量を下げる場合も、タンクの寸法が変わるので基礎や配管の位置の調整が必要になることがあります。「容量を変える=追加の工事があるかもしれない」と考えて、見積もりで工事の中身を確かめておきましょう。
寒い地域・海の近くで選ぶときの注意
容量とあわせて、住んでいる地域に合った仕様を選ぶことも大切です。
- 寒い地域:冬の外気温がとても低くなる地域では、寒冷地向けの仕様の機種を選びます。寒冷地では冬の水道水が特に冷たく、同じ人数でもお湯の減りが早いため、容量は一つ上を考える家も多いです。北海道や東北の方は北海道の給湯器交換や青森県の給湯器交換、岩手県の給湯器交換も参考にしてください。
- 海の近く:潮風が当たる場所では、さびに強い塩害向けの仕様が用意されている機種があります。沖縄県の給湯器交換など、海に近い地域の方は業者に相談するときに伝えましょう。
- 水道水の質:井戸水を使っている家や、水質によってはエコキュートを付けられない、または対応した機種を選ぶ必要があることがあります。井戸水の家は最初に業者に伝えてください。
見積もりのときに伝えること
業者に見積もりを頼むときは、「今と同じでいいですか」と聞かれたときに答えられるよう、次のことを伝えておくと、容量の提案が的確になります。
- 今のタンクのラベルとヒートポンプの写真
型番・容量・製造年月が読めるように撮ります。置き場所全体と、まわりの通路が分かる写真もあると、置ける大きさを判断してもらいやすくなります。 - 家族の人数と、これからの予定
今の人数だけでなく、子どもの年齢や同居の予定など、これから10年の変化を伝えます。 - 冬の残湯量と湯切れの回数
「冬は寝る前に残りが目盛り1つ」「月に何度か湯切れする」など、メモした内容をそのまま伝えます。 - 容量ごとの見積もりを並べてもらう
迷っているなら、「今と同じ容量」と「一つ上(または下)」の両方で見積もりを出してもらいます。本体の価格だけでなく、基礎や配管などの追加工事が入るかどうかも比べましょう。 - 機能(フルオート・オートなど)と仕様
追い焚きや自動たし湯の有無、高い水圧でお湯を出す仕様かどうか、寒冷地や塩害地域向けの仕様かどうかも、容量とあわせて確かめます。
見積もりで「容量はおまかせで」と書かれていたり、理由の説明がなかったりする場合は、なぜその容量を勧めるのかを聞いてみてください。人数と使い方を聞いたうえで理由を説明してくれる業者なら、安心して任せやすいです。国や自治体の補助金が使える時期もあるので、対象になるかどうかもあわせて確認しておきましょう。補助の内容や受付期間は年度によって変わります。
交換を相談できる業者
エコキュートの交換と容量の相談をしやすい業者です。対応エリアと扱う機器は業者ごとに違うので、お住まいの地域が入っているか、エコキュートを扱っているか、写真での見積もりや容量ごとの見積もりに対応できるかを確かめてから依頼してください。
編集部イチオシ
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クールスはエコキュートの交換を専門にする業者です。北海道・沖縄を除く45都府県に対応しているので、エコキュートの交換で「今と同じ容量でいいか、一つ上にするか」を、置き場所や基礎の状態も含めて相談する先として使いやすい業者です。商品・工事それぞれ10年の保証が付き、補助金の申請も代行してくれます。
| 会社名 | 株式会社クールス |
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よくある質問
まとめ
- エコキュートの容量は交換のときがいちばん見直しやすい。「今と同じ」で決める前に一度確かめる
- まずタンクのラベルの容量・冬の夜の残湯量・湯切れの回数を確かめる
- 容量は冬の使い方と、これから10年の家族の変化を基準に選ぶ
- 冬に湯切れするなら、先に沸き上げの設定を見直し、それでも足りなければ一つ上の容量にする
- 容量を変えるときは、置き場所・基礎・搬入路に追加の工事が要らないかを見積もりで確かめる
お住まいの都道府県の給湯器交換
交換する容量の方向が決まったら、お住まいの地域に対応している業者を比べてみましょう。都道府県ごとに、対応している業者・費用の目安・補助金の調べ方をまとめています。
