寒い季節になると「暖房の設定温度は何度がいいですか」という疑問が増えます。暖房20度で寒いと感じる人もいれば、暖房温度25度でようやく快適な家庭もあります。さらに、エアコン設定温度26度でも暖まりにくい悩みは珍しくありません。体感温度が変わる理由には、断熱性や空気の循環、エアコンの暖房の風向きなどが影響します。
また、暖房設定温度の平均や節電目的の暖房設定温度18度が有効な場合もあります。反対に、暖房設定温度26度でも暖まらない背景には原因があり、改善策を知ることで電気代のムダを防げます。
本記事では、冬のエアコン暖房の最適設定温度、暖まりにくい理由、改善ポイントを分かりやすく解説します。快適さと電気代の両方を気にする方に役立つ内容です。
- 冬のエアコン暖房における最適な設定温度が分かる
- 設定温度にしても暖まりにくい原因が理解できる
- 温度だけに頼らず部屋を効率よく暖める方法を知ることができる
- 電気代を抑えながら快適に過ごすための具体的な改善策が分かる
エアコンの冬の設定温度の正解と寒さの原因

暖房の設定温度は何度がいいですか
結論として、冬のエアコンの暖房は 20〜22℃が最適な設定温度とされています。
これは環境省や資源エネルギー庁が推奨する温度帯で、快適性と電気代のバランスを両立する目安です。
なぜ20〜22℃が推奨されるのかという理由は、暖房時は冷房と違い、空気を暖めるだけでなく「床や壁などの表面温度」が体感温度に深く影響するためです。室内の体感温度は、単純な設定温度ではなく、壁や床の放射温度・湿度・気流によって変化します。
具体例を挙げると、同じ22℃でも
- 木造住宅で断熱が弱い → 体感温度は19〜20℃程度
- 高気密住宅 → 体感温度は設定温度とほぼ同じ
このように建物性能によって大きく差が出ます。
特に築20年以上の住宅では断熱が弱いケースが多く、設定温度を上げても暖まりにくい状況が発生しやすいと言われています(出典:国土交通省「既存住宅の断熱性能調査」)。
電気代の観点から見ても、暖房は設定温度を1℃下げるだけで消費電力を約10%削減できるとされています
(出典:環境省 家庭エネルギー事情を知る)
したがって、まずは20〜22℃を基本とし、寒い場合は「風量・風向き・断熱対策」で改善する方法が合理的です。
暖房が20度では寒いと感じる理由
20℃に設定しても寒いと感じる原因はいくつかあります。
最も大きな要因は「床付近の温度が上がりにくい」ことです。 暖房の空気は上昇しやすいため、設定温度が20℃でも、足元は17℃以下になっている場合が多く、これが寒さの原因になります。
寒い理由の具体例
- 床と天井の温度差が大きい
暖房運転時、天井付近は22〜24℃でも、床は16〜18℃にしかならない状況がよくあります。
人間の体は足元の温度に大きく影響されるため、20℃設定は実際には「寒く感じる部屋」になりやすいのです。 - 窓の断熱不足
一枚ガラスの窓からは、熱の約50%が逃げるとされています。
冷気が下に降りるため、体感温度が下がる原因になります。 - エアコンの能力不足(畳数が合っていない)
10畳の部屋に6畳用エアコンを使っていると、設定温度に到達しません。 - エアコン内部の汚れ
フィルター詰まりは最大25%効率が低下するとされ、暖まりにくい原因になります。
こうした理由が積み重なることで、20℃設定でも寒さを感じやすくなります。
寒いからといって温度を上げると電気代は急上昇するため、設定温度より 暖まりにくい構造を改善することが重要です。
エアコン設定温度26度でも冬に暖まらない原因と改善策
設定温度を26℃にしても暖かくならないときは、エアコン自体の性能だけではなく、環境側の問題も関係しています。
■ 暖まらない主な原因
- 部屋の断熱性能が不足している
断熱が弱いと、暖めた空気が壁面や窓から流出します。
外気温が5℃以下になる地域では、特に顕著です。 - エアコンの暖房能力が不足している
暖房能力は「kW」で表され、6畳用(2.2kW)と14畳用(4.0kW)では暖められるスピードが大きく異なります。
部屋の広さと能力が合っていない場合、設定温度まで上がりません。 - 霜取り運転の多発
気温が0〜5℃前後になると室外機に霜がつき、霜取り運転が入ります。
その間は暖房が止まるため、部屋の温度が下がります。 - 風向きが合っていない
暖房の正しい風向きは「下向き+強めの風量」です。
真っすぐ前に風を出すと天井付近だけが温まり、床が冷えたままになります。
■ 暖まらないときの改善策
原因ごとに最適な対策をまとめます。
- 断熱不足の改善
- 窓にプチプチ・断熱シートを貼る
- 厚手のカーテン・床ラグを敷く
→ これだけで体感温度が1〜2℃上がることがあります。
- 風向きと風量を調整する
- 風向き:下向き
- 風量:自動または強
→ 空気が循環し、床まで暖まりやすくなります。
- サーキュレーターを併用する
- 風を天井に向けて回すのがポイント
→ 室内の温度差が小さくなり、設定温度が下がる場合もあります。
- 風を天井に向けて回すのがポイント
- エアコン能力不足への対策
- 部屋の大きさに適したkW数を確認
- 古いエアコンは最新型の方が約30%省エネと言われています
- 霜取り対策
- 室外機の周囲に雪をためない
- 室外機をふさがない
これらの対策を組み合わせることで、26℃設定でも暖まりにくい環境を大きく改善できます。
暖房温度25度は適切かどうかの判断ポイント
暖房を25℃に設定することは可能ですが、「快適性」と「電気代」の面で注意が必要です。
■ 25℃が適切なケース
- 断熱が弱い家
- 外気温が非常に低い地域(北海道・東北)
- 高齢者や乳幼児がいる家庭(体感温度が下がりやすい)
■ 25℃が不向きなケース
- 電気代を抑えたい家庭
- 都市部の比較的暖かい地域
- エアコンの能力が小さい部屋
暖房は設定温度を1℃上げると 約10%電気代が上がるとされているため、25℃は「暖まりやすいが電気代負担も増える温度」と言えます。
■ 25℃設定時の電気代の例
- 1時間あたりの電気代:18〜27円程度(6畳用エアコン)
- 1日8時間×30日 → 4,320〜6,480円
快適に過ごすためには、温度よりも「風向き・風量・断熱」の改善が重要です。
25℃設定はあくまで最終手段と考えると良いでしょう。
参考:東京ガス エアコンの電気代はどう計算すればよい?
エアコンで冬の設定温度で効率よく暖める方法

エアコン暖房の風向きを最適にする使い方
効率よく暖めるための風向き設定は 「下向き」 が基本です。
暖かい空気が上昇する特性があるため、下向きに風を送ることで空気が循環し、床付近まで暖まりやすくなります。
効率アップのポイント
- 風量:自動または強にする
- 風向き:下向き
- サーキュレーターは天井方向に向けて使用
間違った設定として多いのは「水平の風を送る」ことです。
これでは天井ばかり暖まり、足元が冷えたままになります。
風向きを調整するだけで電気代が数%下がるケースもあり、設定温度を無理に上げる必要がなくなります。
暖房設定温度の平均から見る適切な使い方
日本の一般家庭で使われている暖房設定温度の平均は 21〜23℃前後 とされます(出典:総務省「家計調査」)
この温度帯は、快適性と省エネを両立しやすく、多くの家庭で最も採用されている設定です。
暖房の効率を高めるためには、温度だけでなく 湿度管理 が重要です。
湿度が40%を下回ると体感温度が2〜3℃下がると言われているため、加湿器を併用することで設定温度を下げても快適に過ごせます。
理想の組み合わせ
- 温度:21〜22℃
- 湿度:45〜60%
- 風向き:下向き
- 風量:自動
平均値を参考にして、無駄のない暖房運転を心がけることが電気代の削減につながります。
暖房設定温度で18度は節電に向いているか
18℃設定は大幅な節電効果がありますが、快適とは言えない場合が多いため注意が必要です。
■ 18℃設定のメリット
- 電気代が約20〜30%削減可能
- 暑がりの人には快適
- 断熱性の高い家では意外と問題なく使える
■ デメリット・注意点
- 足元が非常に冷えやすい
- 高齢者・子どもには危険な場合がある
- 外気温の影響を受けやすく、20℃以下だと結露が増えることがある
18℃の暖房は、断熱性が十分な住宅や、エアコン以外の暖房器具と併用する場合に向いています。
一方で、築年数が古い住宅では体感温度が15℃前後になる可能性があるため、健康面を考えると慎重に検討する必要があります。
▼冬の設定温度のQ&A
Q1. 暖房を20℃にしても寒いのですが故障ですか?
故障の可能性もありますが、多くの場合は 風向き・断熱不足・エアコン能力不足 が原因です。
まずはフィルター清掃と風向き(下向き)を見直してください。
Q2. 電気代が気になります。最も節電できる設定は何℃ですか?
21〜22℃が最もバランスが良い温度です。
湿度管理と風量自動を併用すれば、快適性を保ちながら節電できます。
Q3. エアコンの買い替えタイミングは?
10年以上経過したエアコンは、最新型より電気代が30%以上高くなることがあります。
暖まりにくい・霜取りが多い場合は買い替え検討のサインです。

エアコンの冬の設定温度の記事をまとめ
- 冬のエアコン暖房の最適設定温度は20〜22℃で、快適性と省エネのバランスが取れる目安である
- 20℃で寒く感じる主因は断熱不足・床温度の低さ・エアコン能力不足など環境要因である
- 26℃に設定しても暖まらない場合は、断熱・風向き・能力不足・霜取りが原因となるため改善策が必要である
- 暖房25℃は暖まりやすい一方で電気代が増えやすく、条件次第で適否が変わる設定である
- 効率的に暖めるには風向きを下向きにし、湿度管理やサーキュレーター併用が効果的である
- 18℃設定は節電向けだが、快適性や安全性に欠ける場合があり慎重な判断が必要である
冬のエアコン暖房は、設定温度そのものよりも「断熱性」「風向き」「湿度」「エアコン能力」など周辺環境を整えることが重要です。「温度を上げても寒い」という悩みは、設定温度以外の要素によって生じているケースが多く、適切な改善を行えば電気代を抑えつつ快適な室内環境をつくることができます。

